タルン通信その7

こんばんは!
またタルン...か? なんて言ってないでしょうね?

では 前編のキャラバン18日をかいつまんでお話しましょう!

2日間のバス旅行の、その先は、無論2本の足だけが頼りのキャラバンです。
バスがこれ以上登れなくなった先の道は、地図から想像して林道くらいの幅はあると思っていたけれど、実際は山道程度しかありませんでした。
しかも上ったり下ったりで、ちょうど北アルプスの尾根道を18日間歩いた感じでした。

日本でも梅雨明け10日と言って、晴れの日が続くようにこちらでもモンスーン明け10日は気候が安定する公算が高いのです。
この期間をタルン登山活動に当てられるように、逆算して出発日を決めたので、キャラバン中は雨期で毎日雨が降ってました。

うっとうしい雨の中を歩くのは、ホントうっとうしい!
我々3名にサーダー1名、キッチスタッフ6名 ポーター45人の合計55名が雨のジャングルをゾロゾロ行進するなんて、まるで戦時中のガダルカナルか!!??

ここで (ズガ) についてちょっと説明を!山に生息する蛭(ヒル)のことです。
日本にも場所によってはいるのですが、人間に吸い付いてきて血を吸うヒルです。
雨期はズガの天国なのです.ジャングルの草や繁みに潜んでいて、人間が通ると、巧みにくっ付いてきます。
いやですね! もうホント嫌です。事前情報で、対策は立ててました。靴べらです!
くっつかれたら、手で引っ張っても 小枝を拾って引き剥がそうとしても無駄ということは 日本で経験済みで よって 金属の靴べらでこそぎ落とそうという訳です!
グッド アイディア??

新兵器を腰にさしての、ジャングル入りです。ところが...

ズガは大量にやって来た!
小径を歩いているだけで、右の靴に3匹左の靴に4匹 ストックに2匹 という具合にどんどん上がってきて、1匹づつ靴べらでこそぎ落としている間に、新たな侵入者が現れるのです。
要するに、さばき切れない!
津波のように攻めて来る!
走って逃げても、行った先に待ってる!
靴下の中に違和感を感じた時には、たっぷり血を吸って、巨大化したズガが、張り付いてる...
首にも張り付いてくるのです...

ヒルの動き方は 尺取虫と ほぼ同じです。
動作の中で 逆ーU字形 に なる瞬間がある。
その直後 体を進めるために 尻尾の一点で支える時があって このタイミングで 指ではじくと 簡単に飛んでいくことを 発見しました。
面白いように飛んでいく。(ホントはちっとも面白くなんかなくて、必死の作業でしたが...)
そんな雨の中の、行進でした。

夜テントの中で、被害者になったのは僕だけでした。
首がイテッと思ったらもう献血済みでした。

林隊長は、”雪山に入ったら、ズガですらなつかしくなるって!” 
と言ってましたがこの時点では、まさかと思ってました。
ズガより怖い虫もいたのですが、あまり言うとネパール観光局のキャンペーン妨害になるのでやめときます。

食事は充実してました.コック長のDAWA氏は味付けが上手い!
野菜を中心にしたメニューはヘルシーで、料理のヴァリエーションが豊富。
竹内にとっては日本にいる時より栄養が行き届いたはずです。

キャラバン中に通過した、村々は 特筆すべき点も多々あるのですが、帰りのトレッキングで訪れた時の方が、印象的だったので 後編でお伝えしましょう!

こんなに長い文章をメールするなんて、俺も閑だなぁ!!
あっ失礼しました。
話題が片寄ってしまいました。 できれば日本でスライドを見てもらいながら どんな所か お伝えできればと思ってる次第です。

では 次回 中篇をメールします。
おやすみなさい!

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